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旅がらすの日曜日 ~社寺修復塗師の街並み散策日誌 群馬県 牛伏山自然公園

文化財・社寺修復を手掛ける塗師の旅がらすによるコラム長期連載です。シリーズタイトルは「旅がらすの日曜日 ~社寺修復塗師の街並み散策日誌~」。様々な季節、日本各地の街並みを探訪、古の遺構にも目を向け、社寺修復塗師ならではの視点で綴っていきます。肩の力を抜いてお楽しみいただければ幸いです。

牛伏山展望台からは周囲の山々を360度見渡すことが出来、北を向いて前方右に赤城山、左は榛名山、その間遠方に武尊山や谷川連峰を臨む。赤城山後方には日光男体山が頭を出し、さらに東に目を凝らすと遥か筑波山まで臨める。西には妙義山、浅間山がくっきりと、少し北方に草津白根山などの山々が見える。

一郷山城

東から南にかけては、中世の山城が点在した小高い山並みが続くが、この牛伏山もかつては一郷山城(いちごうやまじょう)という砦があった。1438年、山内上杉氏によって平井城西方の守り(主に狼煙台の役割)として築かれたが、1563年に武田信玄に攻め込まれた際、自爆炎上し落城したとある。

この中世の山砦の遺構がかつては一部残っていたそうなのだが、公園整備に加え時代背景を無視した何の脈絡もない模擬天守建築の為に、貴重な遺構を全て破壊してしまったという、最もやってはいけない公共事業の事例である。

日本三古碑の一つ、多胡碑が残るここ吉井町は”古代史ロマン石碑の里”などと謳っている歴史の町なのだが、何故このようなことが起こるのかは甚だ疑問だ。

広大な眺望と心地よい山の空気に癒やされ下山して多胡碑へと向かう。

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