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亜米利加無茶修行(第壱話)

亜米利加無茶修行(第壱話)

今日はカリフォルニア州某所で、アメリカン茶道デヴューしてきました。

シリコンヴァレーのスタートアップとの協業ビジネス創出というメインミッションと双璧をなすプライヴェートミッションである『アメリカン茶道の体験』、裏千家サンフランシスコ出張所の先生から貴重なご縁を頂戴し実現しました。

滞在しているサービスアパートメントからUberを飛ばすこと約10min、タウンハウスの一角に先生のご自宅がありました。車社会である米国は日本と違い、想定移動時間に微差が生じることが多々あり、セイフティーにお約束の30min前に到着、ここから茶道あるあるである「約束の時間の何分前に伺うか?」に悩みながら辺りを徘徊すること25min、5min前に呼び鈴を、これまた茶道あるあるである「先生のご自宅の呼び鈴を鳴らすのは失礼にあたらないか?」に葛藤しつつ、約束の時間が迫ってきたこともあり、思い切って押させて頂きました。

すると、先生が出迎えて下さり、ご挨拶を差し上げ、白ソックスに履き替えると目に入ってきたのは、アメリカンハウスのリビングに敷かれた6畳のTatami mat!お茶室のように空間が逆に仕切られておらず、連続的な空間になっているそのギャップに一瞬にして虜になりました。

お稽古はNon-Japaneseな女性のお二方と、お着物姿の男性とで、当方はお詰のポジションをつとめさせて頂きました。最初に、principal guestの方から順に各自自己紹介。Non-Japaneseな皆さま方は禅や陶磁器の興味を持たれたのがきっかけで、禅や陶磁器の理解を深めるためには茶道が最適ということで習われていらっしゃいました。

次は、皆さま方の席入りのお稽古です。特に、先生は足の運びを「right, left, right, left」と懇切丁寧にご指導されてました。

その後は、男性の方のplain procedure for making thin teaのお稽古です。Folding fanを使いこなされ、先生へのexpression of regardsから始まり、container for powdered thin teaをsquare of silkで清める所作やtea whiskやline cloth、ladleの扱い方が綺麗で、そのパフォーマンスに圧倒されました。トリヴィアですが、襖があるつもりでの開け閉めは、virtual doorという単語を用いて表現されるようです。

京焼のお茶碗で頂戴したthin teaの味は、先生お手製のsweetであるぜんざいと相まって頗る美味!

Non-Japaneseな方々は特に禅にご興味を持たれていらっしゃるゆえ、お軸について深く伺われており、先生も時間をかけてご説明されておられました。当方もまだまだ茶道を習い始めたばかりで、お点前の所作にフィーチャーしがちですが、お軸、お花、お道具の知識を蓄え、より一層精進していこうとインスパイアされました。

裏千家は各地にブランチを多く持っているので、現地のテイストでアジャストされた茶道を習うことが出来るありがたい環境にあるのだと改めて思いました。日本からもっと世界に出ていくべきですね。

書いた人

シロー
冬木喜平次を超絶リスペクトする流離のUrasenker。
zSpaceを活用した大名物級お茶碗のVR展示を国内外の有名美術館に浸透させるべく活動中。
趣味は蹴球で、ポジションはDFならどこでも対応可能なユーティリティー性も持つ。
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