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上田宗箇流「大福茶会」at 応挙館

JCbaseのMAOさんが所属する上田宗箇流のお茶会「大福茶会(おおぶくちゃかい)」に伺ってきました!

武家茶道 上田宗箇流

茶道については無知に近い私。まずは「武家茶道」と「上田宗箇流」について調べてみました。

”武家茶道とは主に江戸時代以降に武家社会の間で行われてきた茶道で大名茶とも呼ばれる。多くの場合、各藩・各大名でそれぞれ公式の流儀が定められている。江戸時代から家元制度をとっていた町人茶と違い、武家茶道においてはいわば各藩の殿様が家元に相当する立場であり、実務は茶道師範に任せていることが大半であるが中には大名自ら深く茶道を嗜んでいる事例もある。” [Wikipediaより引用]

つまり上田宗箇流の開祖は大名、その名も上田重安。武将でありながら茶道を千利休、古田織部に学んだ茶人でもあり、また茶杓や茶碗なども創作し業績を残しています。さらに名古屋城や徳島城などの作庭にも携わり造園家としても活躍したそうで、まさに文武両芸に秀でた人物ですね!広島に家元を置いています。

東京国立博物館 応挙館

さて、会場は東京国立博物館の敷地内にある「応挙館」。正門からではなく西門より入館ということで、ちょっと特別感を味わいつつ門をくぐります。少し歩くと周囲に廊下が巡らされた「応挙館」が見えてきました。派手さはないけど、どこか華やかさを感じる重厚な造り、とても趣を感じます。


2部屋からなり、控室は手前のお部屋「書院二之間」。円山応挙の襖絵は「芦雁図」、沢山の雁が描かれたなんとも贅沢な空間。そしてお点前をいただくのは「書院一之間」。こちらは、松竹梅が生き生きと表現された襖絵に囲まれたお部屋です。

松竹梅の墨絵が素敵な「一之間」

先日、JCbaseコミュニティイベントにて応挙館を語る会を実施しましたので、こちらも是非ご覧ください。
応挙館ってどんなとこ?(2020年1月17日開催)

「大福茶」の由来

大福茶は、関西地方でお正月に飲まれる新年を祝うお茶だそうで、「大福茶を飲めば邪気が払われ、新しい一年に幸福をもたらす」と言われています。平安時代から続く風習で、その発端は天暦5年(951年)空也上人が疫病の流行に際して梅干しの入ったお茶を病に苦しむ人々に振る舞うと疫病は下火となったそう。その後、村上天皇もお正月にこのお茶を飲み、天皇が飲んだお茶=皇服茶、の名前がつき幸福と関連づけて「大福」の文字が当てられるようになったとされています。

いよいよお茶席へ

お点前の準備が始まります。茶道ならではのしなやかさを持ちつつ、歩き方や道具を清める所作は1つ1つがキリリとしておりどことなく武士らしさを感じさせます。これまで裏千家は何度か体験したのですが、それとは少し違う雰囲気を素人ながらにも感じました。

お菓子は、柔らかな桃色と緑色が春らしい練り切り「芽吹き」(by 和菓子LABOさん)。コロンして可愛い見た目に癒されます。なめらかな餡はとても上品な甘さで、お茶席ですが思わず「美味しい〜」とこぼしてしまうほどでした!

お茶は、会の名称と同じ「大福茶」。深い味わいにホッとします。お茶には、噂の梅干しと、加えて黒豆と山椒が入っていました。初めていただきましたが、山椒がふわっと香り、黒豆はホクホク、梅干しはカリカリと食感も楽しく、期待以上に全体が調和されており個人的にはとても好みの組み合わせでした。
その梅干し、黒豆、山椒が盛られたお盆は、松、梅の皮、竹で出来ているとのことで、応挙の松竹梅の襖絵とダブルで「松竹梅」でした。(本レポートのトップ画像がそのお盆です。)なんとも粋なご配慮に感動!今年一年、本当に良い年になりそうな予感です^^

素敵すぎる茶道具たち

今回お会いできたお茶碗は、萩焼と黄瀬戸。陶器好きの私、 萩焼も大好きで普段から愛用しています。黄瀬戸は今回初見だったのですが、あたたかな黄色がとても印象的で素敵でした。NHK大河ドラマ「麒麟がくる」の舞台の1つである美濃で生まれた、美濃焼の一種だそう。また素敵な焼き物に触れて陶器愛が深まります!

また、1月7日のJCbaseアカデミーでご講演いただいた 七代「金城一國斎」さんにまつわる高盛絵の作品にもお会いできました!素敵な作品に感動しつつ、これまでのご縁を感じ心があたたかくなる瞬間でした。
七代 金城一國斎氏のご講演(2020年1月7日)
素敵な茶道具たちを眺められるこの時間、お茶会で最もテンションが上がる瞬間かもしれません。

お茶席体験を終えて・・・

お茶席は数えるほどしか参加たことがなく、さらに畏まった場は初めてで少し緊張しましたが美味しいお茶とお菓子と素敵すぎる空間で気持ちが和み、素敵な時間を過ごしました。お茶席の後は、平成館で開催されている特別展「出雲と大和」も拝見し東博を満喫して帰りました。日本の文化と歴史にたっぷりと触れ「和」にあふれた素敵な1日でした。(特別展「出雲と大和」は東京国立博物館にて2020年3月8日まで開催)

そして今回気づいたのですが、いつもお茶会の後はなぜか寺社参拝後のように心が清まった気分になります。茶道は奥が深くとても縁遠いもの・・・と思っていましたが、もしかしたら意外な共通点があるかもしれません!今年は茶道に触れる機会をどんどん増やし、少しずつお茶の知識を深めていきたいと思います。

書いた人

ユカ
陶芸、織染、木竹籐工芸など、自然を活かした日本のものづくりが大好き。好奇心旺盛な体験マニア。現在は書道と着物、組紐をお稽古中。
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