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能からみる文化と革新 ~初心忘れるべからず~

文化を語れずして海を越えるべからず

富士通さんの企業内活動Collab(こらぶ)主宰にによる講演イベントに参加してきました。

当日は、会の顧問の方(富士通の重役の方です)によるご挨拶がありました。ロンドンに駐在されているという役員の方だそうですが、この日のために(!?)ロンドンから帰国されてご挨拶されていました。

要旨としては、ロンドンでの駐在経験をベースにして、「イギリスは紳士淑女の国であること」「コスモポリタンに様々な国の人が集まっていること」「様々な国の伝統的な文化を守っていると感じること」などをお話しされていました。また、富士通の欧州拠点も当然ながら人種的には雑多で、様々な国の人と出身国の文化について話をすることがあるそうです。そして、日本人は、意外に自国のことを知らないと感じたといいます。

そして、一番のポイントとして、そういった経験があるからこそ、日本文化について知っておかなければならないと思ったのがの活動に賛同し た理由だとのこと。素晴らしいですね。日本の歴史を理解し、そこから生まれた様々な文化を学ぶことの大切さ。そして、企業人としてそれぞれの職場で専門性をもって働くことと併せて、異文化交流を通じた人間力の向上にも言及されていらっしゃいました。

記念講演会

イベントの本編は、お父様が人間国宝で、ご自身も能を中心とした普及活動やコラボレーションをプロデュースされている梅若幸子さんの講演会でした。能からみる文化と革新 ~初心忘れるべからず~」というタイトルでのお話で、私自身、正直能についてはほとんど予備知識がなかったのですが、能の舞台裏から、梅若家の歴史、そして能が滅びかけた2回と現在の取組みとその真意を様々な切り口で教えていただきました。

特に印象に残ったのは、日本の伝統が廃れていく現場から、もっと日常の中に日本古来の文化を取り入れていく重要性について熱い思いを語られていたところです。加えて、アマチュアの視点を大事にしつつ感じたことを積極的に発信してほしい、というお話も印象に残りました。これは、JCbaseが目指しているところとも一致するので、このメディアがその一助になれば良いと改めて感じました。

能装束の試着

最後は、サプライズで能衣装をご持参いただいており、幸運な参加者が能装束を体験することができました。通常であれば、触れることはとても難しい貴重な能衣装です。参加者の皆さんも興味深々に質問されていました。ち なみに同じものを作成するには○千万円かかるとか! 

懇親会の場でも、梅若さんや日本文化を愛する会顧問の役員の方なども交えて、各々日本文化話で花を咲かせていました。

この日は、一聴衆として参加されていたお香の先生の方とは、日本文化継承に対する若者世代への期待を熱くお話させていただき、私自身大いに刺激を受けました。

 

書いた人

Yuさん
数学の苦手な理系。
普通の人目線で、日本文化の奥深さやエッセンスを伝える。
Omotesenker、着物で銀ぶら、観る将。
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