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旅がらすの日曜日 ~社寺修復塗師の街並み散策日誌~ 愛知県 名古屋場所

旅がらすの日曜日 ~社寺修復塗師の街並み散策日誌~ 愛知県 名古屋場所

文化財・社寺修復を手掛ける塗師の旅がらすによるコラム長期連載です。シリーズタイトルは「旅がらすの日曜日 ~社寺修復塗師の街並み散策日誌~」。様々な季節、日本各地の街並みを探訪、古の遺構にも目を向け、社寺修復塗師ならではの視点で綴っていきます。肩の力を抜いてお楽しみいただければ幸いです。

 

大相撲はエンターテイメントとして確立している。日本文化、特に江戸文化の底流にある伝統を探るには、礼儀作法や人間関係などが江戸時代からそのまま残っている大相撲を観戦するのはかなり良い。
そういった理由でも外国人に人気があるのだと思う。外国人に対する配慮もかなり親切で、通訳のスタッフ以外の人でもかなり英語で対応していた。当の相撲に関しては外国の方は日本人より詳しい人も多く、通訳の人が敢えて日本語で説明している姿なども見られた。

僕は、十両の取組に目を遣りつつ、幕内力士の場所入りを眺めていた。
一瞬のどよめきのあと、鬢付け油の甘い香りを纏わせ、観衆の間を最後の関取が颯爽と通り過ぎていった。
横綱白鵬だ。
白鵬の歩みはいたって速い。それでいて堂々としている。こういった取組外での所作と相撲の取り口は相通じる所がある様に思う。横綱は堂々たる佇まいと引き締まった顔つきに素早い動きを兼ね備えているのが感じられる。まさに土俵の上と同じである。
醍醐味のひとつだろう。
関取と呼ばれる十両以上の力士、それも幕の内ともなるとさすがに良い着物を着ている。
名古屋場所は真夏の為、自らの四股名やモチーフの入った染め抜きの絽の着物だ。色鮮やかで見ていて飽きない。自らの取組の三時間位前から続々と会場入りしていき、大概最後の方に横綱が入る。暫く見ていたが、嘉風、隠岐の海、旭秀鵬あたりはとても色気のある着こなしをしていた。

元横綱、北の富士勝昭氏を見かけた。この日はテレビなどでもよく見かける着流し姿だったが、この人の色気は別格だ。
北の富士といえばかつて元大関把瑠都に無抵抗で吊り出された栃煌山に対し「シャケじゃないんだから。お歳暮の鮭でももうちょっと恰好よく吊られてるよ。」と毒づいたのが有名な話で、はっきりした物言いの辛口解説は聴いていて痛快だ。
夜の帝王とも呼ばれたモテ男北の富士は和装でも洋装でもさすがにいつもキマっている。女性でなくともうっとりと見とれてしまう。
力士達の着こなしと北の富士氏のファッションに今後も目が離せない。

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