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旅がらすの日曜日 ~社寺修復塗師の街並み散策日誌~ 愛知県 豊田市足助町(後編)

旅がらすの日曜日 ~社寺修復塗師の街並み散策日誌~ 愛知県 豊田市足助町(後編)

文化財・社寺修復を手掛ける塗師の旅がらすによるコラム長期連載です。シリーズタイトルは「旅がらすの日曜日 ~社寺修復塗師の街並み散策日誌~」。様々な季節、日本各地の街並みを探訪、古の遺構にも目を向け、社寺修復塗師ならではの視点で綴っていきます。肩の力を抜いてお楽しみいただければ幸いです。

ひょうたんころりん たんころりん ―宿場町足助(あすけ)の挑戦―

さらに町おこしの一環として、14年前に始まったのが、この「たんころりん」という、竹籠を編んで和紙を貼った行灯を町中に灯し、町外の人にも風情のある町並みを堪能してもらおうという試みであった。この企画は大成功し、今ではお盆の風物詩として、人口1800人の足助の町に、二週間で二万人の人が訪れるという。ただ、光を使ったイベントは全国にいくらでもあるが、これが活きるのは、足助の町並みがあってこそで、町並み保存を続けてきた町民自らの尽力の賜物なのである。

この時期人は来るが、足助には、夜、お金を落とす様な店はあまりない。おじさんは言っていた。落としてくれなくたって構わない。このたんころりんを見に来て、心が癒されて、また足助に来たい。そう思って貰えれば、お金なんて勝手に落ちる。先々に繋がる。それでいいと。

実は足助の歴史は相当古く、謎も多い。意外な人物の墓があったり、源頼朝が通ったという記録もあったりする。飯田街道は家康が通した道である。頼朝の時代にこんな辺鄙な場所を通る理由は……
深く探る必要がありそうだ。宿場町旧足助町。幾度でも足を運びたいと思える、そんな町だった。

*灯りの元となる「ひょうそく」という道具がひょうたんに似ていることから、ひょうたんころりんやたんころなどと呼んだ。

*町並み保存活動が実を結び、足助地区は平成23年、国の重要伝統的建造物群保存地区(重伝建)に愛知県で初めて選定された。また、足助のまちづくりやたんころりんの取り組みは全国的なまちづくりの表彰で大きな賞をいくつか受賞している。

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